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よしだひろこの雑記

―新たな家族を迎えるあなたに―

 「胎内記憶」ほか多数の著書を持つ池川明先生(池川産婦人科クリニック)の新著「生まれた意味を知れば、人は一瞬で変われる - 胎内記憶・前世記憶研究でわかった幸せへの近道-」によれば、お腹の中から始まる母と子のかかわりは、おなかの赤ちゃんには感情や意志、記憶力などがあり、積極的に話しかけてもらった子は、体内記憶を持つ確率が高いそうです。科学的な面からも情動にかかわる体内伝達物質やその他のホルモン等が胎盤とへその緒を介して共有していて、その物質などによって、お母さんが知覚した景色なども受取り映像として認識しているのではと「トマス・バーニー博士」の説を書かれています。
当センターにも出産前のお母さんが赤ちゃんのために禁煙をしたいとか、食事の好き嫌いを改善したいと出産前にさまざまな不安や悩みを抱いて来所なさいます。
特に義母との関係や夫への不満など、出産前のお母さんの不安は赤ちゃんに対する愛情の深さと対称的に、感情的な悩みが高まりますが、その悩みの内容やご事情によって、セラピーをお断りすることがあります。お腹の中で赤ちゃんはお母さんと同じように、共に悲しみや恐れを共有するからです。
そのようなお母さんにはリラックスの呼吸法や、赤ちゃんとのシグナルセラピー法をお教えしていますが、特に赤ちゃんのお父さんには「胎児期退行」をお勧めしています。
一般的にお父さん達は「赤ちゃん」を見るまで、出産という大きな目的に向かっている自覚が少なく、ともすればお母さんを悲しませたり困らせたりする身勝手なお父さんを持つ赤ちゃんは、生まれる前からお父さん嫌いになる事でしょう。
お父さんに抱っこされると泣きだす赤ちゃんがいて困るとおっしゃる方はいないですか?そんなお父さんには、お父さん自身が「胎児期退行セラピー」で赤ちゃんになって胎児だった頃の記憶を経験することが必要だと思います。そしてお母さんとの感情を共有したり、お腹の中で兄妹やお父さんとお母さんの会話を聞いたりしていると、赤ちゃんの時から家族としての自覚を持つ事ができるのです。そして赤ちゃんなりに自分が生まれる目的を知る事ができ、そして、生まれた時の安らぎをも経験することができるのです。
「胎児期退行」は男性のみならず、妊娠前の女性にも経験して戴きたいよしだがお勧めするセラピーです。

「胎児期退行」を受けられたあるお父さんの例。

  特に出産予定日は気になる事でしょう。病院で告げられていても、体調で変化があるので、どなたでも心配になります。
予定日より5日早いのですが、セラピーで告げられた出産日に会社を休んで奥さんを病院に連れて行きました。病院では赤ちゃんがまだ高い位置にいるので改めて出産予定日に来院するように告げられ、ホッとして夕食後、入浴。就寝前にトイレに入った奥さんの突然の悲鳴と物音にかけつけたところ、トイレの水の中にすっぽりと赤ちゃんの頭が!驚いたお父さんはお母さんと血まみれな赤ちゃんをお部屋に抱き抱え、そのまま胎盤ごと赤ちゃんとお母さんは救急車で搬送されました。
その1ヶ月後、ご夫婦が是非にと赤ちゃんを連れて当センターにいらっしゃいました。かわいい女の子の赤ちゃんは私を見てにこにこ笑いつづけるのが不思議。なぜ?と奥さんに聞くと、私よしだのリラクゼーションCDを毎日就寝時聞いていらしたとのこと。赤ちゃんはお母さんのおなかの中で、私のCDを聞いて、お母さんと一緒に毎晩リラックスしていたんですね。
本当にあったおめでたい事件でした。

  体や心の問題を改善したい方
      仕事や人間関係で悩んでいる方

よしだひろこ
前世療法東京セッション
2016年10月1日(月)~20日(木)
場所:東京都文京区本郷4-26-8山憲ビル201
HPS心理センター東京
スペシャル個人セッション(180分)
前世未来世特別セッション(200分)
お申込みお問い合わせ 
 0120-920-810・080-4801-3329

 毎日クライエントさんの素顔の心に触れるセラピーが、私に元気をくれるので5、6時間の集中力が心地よいです…14日夜はHPSカウンセリングアカデミー卒業生の方々が同窓会をしてくださるそうで楽しみです。

多くのTVやメディアに紹介されました

記念写真記念写真記念写真

ムービーイメージTVをはじめ書籍や雑誌、医療誌、インターネットなどのメディアに幅広く紹介されています。フジテレビ奇跡体験!アンビリーバボーSP・前世療法」ではザ・タッチや司会の佐藤さん、「本当にあった怖い話SP」では稲垣さん、ハリセンボン、TBS「人間鑑定X」では髭男爵など、多くのタレントさん達にも前世療法を体験して頂きました。

よしだひろこの施術の様子は、YouTube動画にてご覧いただけます。

YouTube動画を見る

  テレビでおなじみの「前世未来世療法」は、代表よしだひろこのオリジナルです。現在のあなたに深くかかわりがあり影響を受けている前世を体験して頂き、そのカルマを断ちきることで、今あなたが抱えている悩みから解放されるセラピーです。

(よしだひろこのヒプノセラピー テレビ出演時風景)
画像の説明
画像の説明

●前世療法などの各種セラピーの料金は、こちら「セッションメニュー」にてご覧下さい。


  ひろこの雑記帳

熊本地震に ハートコールセンター開設!
18:00~24:00 相談無料
電話番号080-4801-3329 

 繰り返される大きな余震のなか、ご家族全員で避難生活を余儀なくされていらっしゃる方々や、家屋が崩壊して行き場も望みも失ってしまった方々。夜の眠りが怖く、身も心も固く横たわっているだけの方々など。心の痛みは体中に広がってくると、もう息をすることさえ疲れたと思われてきます。
悲鳴を上げている自分に気づいたら「辛い!」「怖い!」「悲しい!」「助けてー!」と大声で叫んでみましょう。(私よしだはもう何度も夜空に向かって叫びました。)
それができない方は、仲間を作って、不安や恐れを分け合いましょう。
家族がいても仲間がいても弱みを見せられず、独り悩む人は悲鳴を上げている自分を無視しないで「無意識の中の自我」つまり生かされている自分の「命の働き」をみぞおちかお腹のあたりに実感してみてください。自分自身の内側が生きている限り、「働いている命」が感じられます。
「命の意味」について、私よしだひろことお話しませんか?
お電話お待ちしております。

080-4801-3329 
18:00~24:00迄




1dayセミナーワークショップ
(プラーナレイキ)
ご好評につき福岡にても開催!! 

 3月20日のISLIS学会(東邦大学医療センター)にて、先生方はじめ多数の参加者に不思議エネルギー (プラーナレイキ)の数々を伝授し、参加者の皆様には大変喜んでいただきました。

奇跡の体験で人生が変わる
よしだひろこ直伝 「プラーナレイキベーシック」
料金50,000円→10,000円
ペア料金18,000円 (テキスト代含む 再受講無料)
JHA認定プラーナ・レイキエネルギー認定書付

体や心の問題を改善したい方
仕事や人間関係で悩んでいる方
不思議エネルギーの数々を伝授

会場および日時は後日発表
定員に限りがございますのでお申込みはお早目に。
お申込みお問い合わせは 0120-920-810 080-4801-3329

HPSよしだひろこ サニーブレイン東京セッション
スペシャル個人セッション(150分)・前世未来世療法(180分)
場所:東京都文京区本郷4-26-8山憲ビル201号 HPS心理センター東京

  幼いころに見た風景が消えゆくのは淋しいもので、わたしの生まれ育った土地のさまざまな出来事を、自分の言葉で鮮明に映し出したいとつねづね想ってはいるのだけれど、なにしろ、右を向くか左を向くか角を曲がればどこだったか判らなくなる感覚。原始的で閉鎖的、方向オンチで記憶オンチの私は、新しいこの地、(福岡の二日市)に移り住んで2年余り、いまだに駅周辺の道を何故か迷ってしまうのが不思議です。
 そんなとき、駅のベンチに座って道ゆく人々をボーッと眺めているのが楽しい。もしかすると本質的に人を好きな人間にとっては、いちばん簡単な人とのかかわり合い方かもしれないし、抽象的ゲイジュツなのかもしれない。これからのわたしの未来や過去の掲示板として、この雑記帳のページを埋めてゆくつもりです。


NEW!
かねてより、私自身の前世を検証してみたく思っておりましたが、念願かなってこのたび大いなる奇跡と感動の体験をすることができました。
500年前の私はチューリッヒ(スイス)、カトリックの神父の人生でした。
京都在住のチューリッヒの文化に詳しい研究者のご協力を得て、私の前世を検証していただくことになり、先日は京都に出向きました。
1回目の検証ですが、現地の地図や資料などを参考に質問をする教授。HPSのセラピストが私を誘導。聞かれた質問に答えるだけの神父の私。
500年前の古い昔の街並み、建造物、自然の風景等々、今現在も存在しているものもあり、当時川沿いの小さな街であったチューリッヒの事柄を、検証確認されるたびに、神父になって答えている不思議な感覚の私でした。
私、神父(ジョージ・アダムス)が建立した石作りの教会は、チューリッヒの街に今も実在しているのでしょうか。2度目の検証が待ち遠しく思われます。

【お知らせ】

 よしだひろこが下記学会に参加のため上京しました。

     サトルエネルギー学会
        20周年記念大会(会長 帯津良一)
    日時:2015年10月17日(土)
    会場:品川区 大崎ブライトコアホール
  学会発表内容 「催眠と脳ー見えない意識を可視化すると・・・」
よしだひろこwith河野貴美子(HPS顧問、工学博士、元日本医科大学、東邦大学、ISLIS副会長他)
 「意識」とは何か?あらゆる面から検討されていますが立場によって捉え方は様々です。見えない意識を可視化することを試みる立場から当日は、いくつかの暗示誘導を会場の皆様に体験していただきながら、脳の科学からの結果を報告してまいりました。





【達人のエピソード 1】

 つい先日、テレビを見ていて驚きました。達人自身がご自分の過去の悩みをお話になっていました。私もHPSのカウンセリングで、その悩みも伺っておりました。元ミュージシャンだった事、聴覚神経を患って失意のどん底の中にいた時、朝顔の花とツルの巻き方を見て、気付きを得たお話等々。そして「今、世界があっと驚くような企画を考えている。近いうちに、ある企業と提携して発売する予定」との相談でした。つまり未来の事を知りたい・・・。そこで療法として、ハイヤーセルフから右脳意識の助言を受けて安心してお帰りになりました。あれから3年、彼の創造するゲームの宇宙は「妖怪の刻の世界」を越えて、どこに向かって広がって行くのでしょう。

   〈 達人のエピソード 2 〉 ー少年と犬ー

 東京が焼け野原になって誰もが貧しかった頃、近所の空地にトタンで作った小屋に住む兄弟たち(中学生と小学生)が、外の水道で(家の中に水道はない)茶色の犬を洗ったりしているのを少女の頃、通りがかりによく見かけました。
 その後少年たちは神社の夏祭りでも射的の手伝い?をしていました。そんな彼らを見て、あの子たちは学校は?と一寸気になったことを憶えています。
 それから長ーい年月が経ち、私も幼い孫たちにせがまれて、池袋のナンジャタウン(屋内型テーマパーク)に遊びに行って驚きました。
 ゲームと遊びの真ん中に昔懐かしい原風景があり本当に感動しました。少女の頃の神社のお祭りの風景、綿アメ、おみくじ、それに射的まで揃っていたのには感動しました
 そして、その感動を昔の友人に話して判ったのですが、ナムコナンジャタウンは、あの中村さん兄弟!少年たちの会社だったのです。
 今は個人を越えて世界の〝namco〟です。ゲームから工業迄の世界のnamco「中村さん兄弟」です。私の少女の頃の記憶では、戦後の夏の日、茶色の犬を洗っている裸んぼうの二人の少年が今でも住んでいます。



   〈 達人のエピソード 3 〉 ーマージャンと仲間達



 人生は「自由と障害」のバランスの上に「目的と行動」が必要。という数式が成り立つ「右脳的達人」のエピソードです。
 1960年代「東京オリンピック」が開催され、続いて「大阪万博」など、それまで貧乏だった日本が成長期を迎え、私の父でさえ葉山にアトリエを持つ事が出来るようになった頃のお話です。

 日本橋のある老舗のストアの画廊部にかかわって父は月々の画料を頂いていた時がありました。そこの社長さんの悩みは大学を出てからマージャンに明け暮れる次男さんの事だったそうです。その息子さんが、ある日突然会社を興したのです。マージャン仲間は徹夜が得意。そこで若い仲間達と警備会社を起動したのですが、信用を得られず仕事もなく困り果てた結果、右脳意識に目覚め、上野のアメ横で自衛隊の中古服を購入、警備会社の制服にして何とか仕事を続けている様子。親としては何とも頼りない息子の仕事。長男と一緒にストアを継いでくれたらいいのにと社長がおっしゃっていたとの事。生前の父から聞いた話です。

 そして、その頼りない次男さんがマージャン仲間と起業した警備会社、その名は「セコム」です。

 今までの右脳意識の達人達のエピソードは、あまりにもびっくり!しすぎましたが・・・現在、注目を浴びている「若い達人」のお話をしたいと思います。



   〈 達人のエピソード 4 〉 



 20数年前、私がアートスポット「ふるふる」というギャラリー兼イベントハウスを営んでいた時の事です。
 上野の芸大や音大に近いせいか、絵画の展示の他、コンサートその他のイベントなど、いつもにぎやかに人が集まる店でした。そこに大人の人に連れられて、時折15、6歳の男の子が一人来店するのが不思議でした。
 テレビ関係の人達みたいな、アイドルみたいな風情の男の子が何故か楽しそうに大人に混じって時間を過ごしているのが不思議でした。その若すぎる客に声もかけられず、その不思議な男の子を眺めているだけでした。
 その後、その不思議な男の子とはテレビの中で会うようになりました。すっかり成長した彼は、とても魅力的でブラウン管の中で、時代劇や連続ドラマの主役になっていました。そのすっかり成長した彼の姿を見るにつけ、エールを送っていましたが、先日、堀北真希さんとの結婚を発表して益々男らしい姿を見せてくれました。私の孫のように愛情すら感じさせてくれる若い達人「山本耕史さん」に「ありがとう!」と感謝しています。



       「 町にすむ 」

    町にすむ 町に閉ざされる
   みなぎっていて あふれそうで
   何をしたかというと 何もしない
   どんなにたくさんの人混みの中でも
   だれもすんでいない心は
   ただむやみに広いばかりだ


    真夜中のスナック ひとりごとよりましな
   その理由だけは たしかな会話
   ふっと 途切れると
   すり切れたものを追いかけるような
   鉄色のかわいた音がきこえる

    そんなとき のぞきこむことはできない
   けれど 記憶のほとりで抱きあって
   おやすみなさい をいうときの風が
   町のむこうがわから
   だれにもひとしく吹きぬけていく




       「日常 1」

    夕暮れの雲をみていたら
   あるはずのない国へとつづく川にみえた
   だれかが川にそって歩いているのもみえた
   そして それが嘘でない証拠に 飛行機に乗って
   川のほとりの城や 一面に咲く白い花を確かにみてきた

    だからわたしは思う この地でのさまざまなできごとを
   後生大事に持って歩くのは もうやめようと
   わたしたちは生まれる以前から 本当は1人の仲間もなく
   空の隙間から 飼われていた小動物だったのだろう

    だから夕暮れがくると
   いつもちぐはぐな食事と ちぐはぐな眠りの中で
   あなたが死ぬのと 私が死ぬのと どちらが先か
   じろじろ眺めたりすることができるが
   ぼんやりと使い道のわからないやさしさなどは
   沈黙で切断されてしまうのだ



  今年は戦後70年。新聞やマスコミもこぞって「平和」のための特集を編んでいますが、危険な世界が身近に感じられる現在、戦争を知らない政治家たちがいまだ憲法改正を審議している我が国の行方が心配です。

       ~平和を願って~

 私の二点の屏風画を「ながさき8.9平和展」に出品します。
8月5日(水)~8月9日(日)迄 長崎県立美術館にて開催。

先生と絵

未来予想図A 420cm 屏風画   未来予想図B 420cm 屏風画

 

       火燃樹 ~八月の幻想~   

    朝焼けの海が泡だち 長い海岸線は
   痩せた若者たちで埋めつくされる
   この国の 岬へとつづく海沿いの道に
   八月になると燃えさかる樹がある

    はじめに樹がそこにあった
   希望の先触れのように 陽光をまとって
   海いちめんに広がってみえた

    夏の日  樹をめざして 
   南の岬のむこうから地平をくぐり
   太陽が照りつける浜に
   暗い眼をした若者たちがやってくる

    と空にむかって
   両手を高くかかげたまま 砕ける
   影のない背後から撃たれて 砕ける
   そのとき樹は 大輪の花をひらき
   息絶えた者たちを抱き 炎上する

    八月の若者よ
   きみには海鳥がふさわしい
   陽がのぼるまえに 南の岬に帰るがいい
   わたしは夜明けの眼をもっているから
   すでにこのことは知っていた

    合掌するわたしは 火燃樹よ
   おまえの樹液を手のひらに残す
   火燃樹よ 静かすぎる海よ

    痩せた若者たちを 八月の幻想の
   道連れにしないでくれないか





       ある伝説 ~ あるいは空襲 ~

    「猫が 人が 叫び声が走る」
    「煙が 風が 火の粉が走る」
   青く染められた世界の中
   火柱が赤々と口をあけて
   あぶり出した人影を
   バリバリ食いつくしている
   私は吹きつける熱気に体温を奪われ
   動けるはずの足を失くしていた

    そのとき 私は見た
   ギラギラ照り出された翼が
   月を真っ逆さまに撃ち落としたのを
   はだけた目だけが確かに見ていた

    背中の赤ん坊が泣き叫ぶ
   のけぞり のけぞり泣き叫ぶ
   炎が背中で燃えていた
   小さな頭に からだに
   泣いている口の中に

   だから あのときからわたしは
   うわ目使いでしか 空を見ることができなくなった
   だから あのときからわたしは
   裸足の足しか見ることができなくなった

    人間から遠くはなれ
   もう 記憶からは血がでない
   だけど 私の両腕は
   あのときの月だけを しっかり抱きしめたまま
   離すことができないでいる






             ねことひろこ

     「ねこのような」

    夕食後のテーブルの上には
   食べ散らかした多くのものが
   ずっと以前からそこにあったように
   偉そうにのっかっていて
   わたしの時間と場所とを占拠している

    奇妙なことに そんなせまい部屋の中を
   つまずいたりしないよう めまぐるしく
   いったりきたりしているうちに
   だんだんねこみたいな気分になってきて
   ときよりどうしようかと 獲物のまわりを
   ぐるぐるまわったりなどしてみるが
   ふいに抱き締められたように
   見定めがたい安らぎの中へ ペタンと座りこんでしまい
   なかなか自分にたどりつくことができない
   そんなとき ニャーオンと一声
   自分の所在を確かめてもみたくなるのだが
   かつての静寂を思いながら
   窓のすきまから ちょっとだけ 
   うす暗い夜空をのぞいてみては
   なにか意味のない言葉をつぶやいている




      「日常 2」


     白いコンクリートのゆき場のない囲いの中で
    似かよった一日分だけの労をねぎらい
    インスタントコーヒーのものうい倖せに
    ヨハンシュトラウスを忘れ
    雲の 風の 木の葉の 花粉の
    気ちがいになりそうなほど
    好きなもの 嫌いなものを 忘れていた
    それでもけっこう生きているような気分で
 
     ある早朝 ビルの肩越しに見える小さな空を
    真っ黒くうずめて 渡り鳥の群れが
    突きとおる声で鳴きながら
    つぎつぎと東の方へ飛んでいった

     いってしまう どこへ わたしは突然
    世界にたったひとり  残されたような気がした
    とてもこわかった そのとき 
    本当に生きているものがあったのを 思い出したのだ





 今日、父の友人で福岡在住の野見山暁治先生と数十年ぶり?に電話でお話ししました。
先生はすでに90歳を超えていらっしゃる今も現役で、全国でご活躍中です。
先生とお話しているうちに私は幼い少女になり、先生は東京芸大を卒業したばかりの若者に戻っていました。
戦後のあの頃の話を1時間余り懐かしみました。
それからの私は、いくつかの恋(片思い)をして大人になり、今でもときめいています。
 今年は数十年ぶりで懐かしい人とお会いする年です。
ときめく人に恋の詩を一篇。


         「翔んで」

     地球の軸にそって わたしたちは
    一定の方向を向いて翔んでいる
    同じ空の下で 別々の行為しながら

     あなたを追い詰めると
    わたしを運ぶ ひとにぎりの空が
    地球の影に飲み込まれてしまうから
    届かない 触れない そのわずかなずれ
    愛することの証しに 無言のまま一本の線を引こう

     夕べ わたしは群れから離れ
    追いかけてくる人を 振り向いた
    愛せない人 たぶん わたしは
    あなたの空なら掴むことができる
    おもいっきり絶叫ぶことができる
    たったひとりで翔びながら 愛していると





          「旅」

     へだたることを望んで
    雲をおいかけるように運ばれてきたのだが
    さりげなく その距離をはかろうとしたら
    置き去ってきたはずの 私の空がおしよせてきた

     旅立つということは
    たどりつくことにもひとしいのだろうか
    さわやかな風や夕映えが 用意されているというのに
    そしてそれを美しいと信じているのに
    そこに見えるのは 理由ある風景と いくつのも人影

     わたしはその晩 夜通し電話をかけていた
    誰もいるはずのないわたしの部屋に

   

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